LOVEPAIN

「そういえば、やられたからやり返すって幼稚だからもう辞めておけって、
成瀬さん言ってましたよね?

私、忠告された矢先に、またあんな風に…。

本当に、今日私どうしたんだろ…」



人生をやり直す為、

これからは強くなれるように
自分自身を変えようと思っているが、

今日みたいに取り乱してばかりなのは自分でも変だと思うし、

それは違うような気もする




「やられたらやり返してもいい時だって有るんじゃないのか、って思い直した。

卒業式の方は
何が有ったかよく知らないからどうかと思ったが、

あのおっさんの方はいいんじゃないのか?」


成瀬とバックミラー越しに目が合った


運転中の篤も
成瀬に同調するように、

頷いている




「――ありがとうございます。
そして、変な所ばっかり見せてごめんなさい」


それは、成瀬だけにではなくて、
篤にも同じ事を思った


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