LOVEPAIN


「せっかくだから、
全てさらけ出せ。

他に嫌な事とかないのか?」


成瀬のその言葉に、

嬉しさのようなもので
胸がゆっくりと満たされていく


本当の自分を
受け入れてくれたみたいで



今迄の悪い記憶が、
口から溢れるようにこぼれ始めた




「――私、本当に小さい時から意気地無しで、
要領が悪くて……。

勉強がって意味じゃなく、頭が悪くて…。

だから、他人に気を使う事しか出来なくて、

少しでも人から好かれようと必死で…。

私の人生、災難や嫌な事の連続だけど、

それでも傷付かないように、
必死で自分の感情を自分でも誤魔化して来ました……。


私、なんか言ってる事支離滅裂ですね」


アハハ、と笑うが、

とても悲しくて涙腺が熱っぽく感じる


また涙が溢れて来そう

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