LOVEPAIN
「あっ、これ娘のなんだ」
阿倍さんは私の視線に気付き、
にっこりと笑う
なぁ~んだ、娘さんのかぁ
と、安堵してみるが、
なんでそんな物を会社に持って来ているのだろう?!
「あっ、俺はやくざじゃないけど、
一応企業舎弟になるのかな?
高校の時のダチがとある組の組長の息子で。
だから、金融の方も、本業の方も何か有ったらケツ持ちしてくれるって。
ま、今の所どちらも何もないからそいつの世話になる事ないけど」
その成瀬の言葉で、
本業もまともではなくて、
グレーな世界なのだと知る
その何処かの組長さんの息子も、
K高校出身なんだ…