LOVEPAIN


「あっ、これ娘のなんだ」


阿倍さんは私の視線に気付き、
にっこりと笑う



なぁ~んだ、娘さんのかぁ


と、安堵してみるが、

なんでそんな物を会社に持って来ているのだろう?!




「あっ、俺はやくざじゃないけど、
一応企業舎弟になるのかな?

高校の時のダチがとある組の組長の息子で。

だから、金融の方も、本業の方も何か有ったらケツ持ちしてくれるって。

ま、今の所どちらも何もないからそいつの世話になる事ないけど」


その成瀬の言葉で、
本業もまともではなくて、

グレーな世界なのだと知る



その何処かの組長さんの息子も、

K高校出身なんだ…




< 182 / 478 >

この作品をシェア

pagetop