LOVEPAIN


「AVに出たいわけじゃないですけど、

絶対に出たくない、ってわけではないです…。

実樹子さんに綺麗にして貰って、
誰かに見られて評価されたいような願望も有ります」



芽生えたばかりの、
その願望



「今迄は人に見られるのが嫌でした。
特に、男性に対して。

どんな風に思われているんだろう、って怖くて。

きっと、冴えない奴だとか、
誰かと比べて可愛くない、とか思われているんだろうな、って。

だけど、今は違って…。

だからか、少しAVの仕事に希望みたいなものを感じています」



不思議と、そんな気持ち


この人の与えてくれる仕事ならば、
自分にとってそんなに悪いものじゃないかもしれない、

とも思えるから




「そっか。

まぁ、今日一日見てて、多少はお前に対して好感は持ってるから。

そうやって、素直な部分とか」


そう言って、
成瀬が再び笑顔を見せてくれた事に、

安堵してしまう




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