LOVEPAIN
「あの、成瀬さんが書いてくれません?
バツとマルだけなら、
筆跡とかも分からないと思いますし」
私はすっと、
その紙とボールペンを
成瀬の方へと差し出す
「は?なんで俺が?
お前、自分の事くらい自分で決めろよ!
じゃあこれとかオッケーにしたら、
お前やるのかよ?」
成瀬はその紙に書かれた一つの単語を指差す
そこに書かれているのはスから始まってロで終わる、
4文字の全く意味不明な単語
「成瀬さんがしろと言うならします」
「お前、自分ってものがないわけ?」
少し、成瀬が私に対して失望しているのを感じた