LOVEPAIN
「誕生日だけじゃなくて、
遥って名前も女性みたいで、
私はいいと思いました。
きっと、成瀬さんくらいカッコいいと、
なんでもカッコよくなってしまうんですね」
「そう?
じゃあ、カッコいいって特だな」
そう笑顔を見せたと思ったら、
次の瞬間にはその表情が一転して真顔で
「でも、名前はそんないいあれじゃない。
俺の母親、俺が産まれる迄俺が女だと思ってたらしくて、
産婦人科の奴もやぶ医者なのかエコーで見ても女だとか言ってたらしくて。
で、産まれたら、
あれが付いてる訳で。
だから、女の名前しか考えてなかったらしくて、
遥って」
そう言って成瀬は再び笑い、
エコーに写らないくらいに俺のは小さくねぇ、って、
ぼやくように口にしていた
私は照れながらも、
笑ってしまう
「あっ、誕生日おめでとうございます!
知らなかったから何もプレゼントないですけど」