LOVEPAIN


「営業は今もやってるみたいだけど、
今の成瀬ちゃんが自ら女の子のマネージメントするなんて、

よっぽと広子ちゃんを気に入ってんだ?」


少し冷やかすように、

コウジロウさんは
成瀬の顔をニヤニヤと見ている




「いや、まぁ。
はい……。

だけど、今も手が足りない時は俺自身も動いてますけどね」



「そっか、そっかぁ。

成瀬ちゃんのお気に入りがどんなのか、
三日後楽しみにしてる。

ただ、一本目の出来があんまり良くなかったら、
二本目から本番ありにするけど、いい?」



「はい。それは」


成瀬は私の意見を聞かずに、
勝手にそう返事を返す



だけど、コウジロウさんがさっき迄の調子のいい感じではなくて、

本番ありにすると言った時の目がシビアで、

私でも、はい、としか言えなかったと思う





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