LOVEPAIN


「最初から、俺はお前に好意を持ってた。

でも、それは可愛いな、とかタイプだ、とかそんなもんで。

だから、お前をAV女優として魅力的にも感じた。

お前の事を商品だと思って接してたけど、
一緒に居るうちに気持ちが入って来て…。

お前とヤッたのだって、無かったように忘れる事なんて出来ないし」



「なら、なんで私を拒むんですか?」



「――好きだけど、

仕事以上にお前を大切に思えないんだよ」



「それだけじゃあ、
理由になってませんよ」



「今みたいな曖昧な関係を続けてたら、
今以上に気持ちが入って、
仕事でお前が他の誰かとそうなるのが、辛い。

今日だって、お前がコウジロウさん達の前で裸になってるのだって、辛かった。

それに、お前が前の男と一緒に写ってる写真見た時、
気付いたらその写真破いてて……」


成瀬は苦しそうにそう言葉を吐くが、

私はどんな気持ちでいていいのか分からない



ただ、また再び拒絶されるのを、
恐れてしまうだけ




「それでもお前よりも、
俺は仕事の方が大事なんだ。

だから、やっぱりお前をAV女優として売りたいって思う。
それが、どんな事かも分かってる。

そう思うと、まだお前の事はそれ程好きじゃない。

だから、今ならお前との関係を終わりにしても、
辛くないから」





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