LOVEPAIN

「今の俺が十代の若い女と付き合うのは、
しんどいな、って思ってしまった。

別に、俺は浮気したりとかしないけど、

他の女と話してるだけで嫉妬されたりとか。

好きな子でも毎日会いたいとか束縛されんのは、
嫌だし。

お前、重そうだから」



「――勝手に決め付けないで下さいよ」


そう言うと成瀬は、
ごめん、と口にしたけど、

きっと、成瀬が自分の彼氏ならば
成瀬の言うように私は重い女になってしまう



この人にはきっと、
自分を隠せないから




「――俺じゃない他の奴を好きになってくれないか」


その言葉で、耐えきれなくて涙が目から溢れてしまう




「――成瀬さん、出てってくれませんか?

一人にして欲しい……。

早く」



泣いてる姿を、これ以上成瀬に見せたくない



その姿を見て、さらに謝られたりなんかしたら、
よけに自分が辛くなる




成瀬は黙って立ち上がり、
玄関の方へと歩いて行く



私は成瀬に背を向け俯き、
その姿を見せないようにした


声を押し殺す




「――1つだけ、
今後の為に言っといてやる。

女にとってセックスが切り札だったら、

お前は出すのが早すぎんだよ」


その言葉に、
ゆっくりと顔を上げてしまう




「だから、どうしてもお前が欲しいって思わない。

確かに、セックスしてからの方がお前に対して愛しい気持ちが有るけど。

でも、付き合ってなくても出来てしまうならば、
付き合う事に対して何のメリットもなくて、

デメリットしかないように感じてしまう」




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