LOVEPAIN

私は歩み寄っていた足を止めて涼太を見るが、

彼はどうしようもなく困って言葉すら出ないみたいだ



私はそんな涼太に背を向けて走り出した



涼太が私を脅かす
何かを言う前に逃げないと



こんな異次元から
早く抜け出したい――






さっきも走っていたから、
思いの外早くに
息が上がる



足が重くて
もう走れない


感覚の鈍い足で
ゆっくりと歩く




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