LOVEPAIN
「ふ~ん。
で、広子さん、涼太が言ってる事は本当なんですか?
泣きついて、涼太の気でも引こうとか思ってんの?」
敵意を含む声
人を蔑むような
「――はい。
ごめんなさい」
ロボットのように感情を伴わず、
私の口からこぼれる
ごめんなさい、と、
その後も何度か口にしたと思う
この辺りから、
世界が霞んでぼやけて、
殆ど覚えていない
「あんた、涼太の事が好きなんじゃないの?
だっさいくせにっ。
もう少し、服とか化粧とか気を使ったら?」
そんな罵声もどこか遠くに聞こえる
「キモい」
早く終わってくれないかな……
もう疲れた
帰って、眠りたいのに