LOVEPAIN

家に着いて扉を開けると気持ちが落ち着いたのか、

少しずつ感情を取り戻して行く



その感情は私を陥れるように、
苦しみや哀しみを与える




最悪なあの人間関係も、

明日が卒業式ならば
もう終われる



明日一日さえ
乗り切れれば――……




家の中は真っ暗闇で、
すぐに玄関に有るスイッチを押す


パチッ、って音がするのに、
闇は闇のままでこれっぽっちも明るくならない




「――そういえば、
電気代払ってなかったんだ……」



正確には、
数日前に電気代を払って貰おうと父親にそのお金を渡していた


払った、って言われて、
それを信じていた



きっと、そのお金もギャンブルか何かに




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