LOVEPAIN

みんなの私に掛けられる言葉の一つ一つが

嘘か本当かなんて考えた事も無ければ、


どうでも良かった



どこかで、人と深く関わらない事が、

人を愛せて愛される事だと分かっていたから



だから、そうしていたのに――……





「――不可抗力じゃん」


私は力尽きたように、
玄関の地面に座り込んでいた



依然、そこは真っ暗闇



いつもは隣の部屋の難聴のおばあちゃんが観るテレビの音や、

薄い玄関の扉から漏れ伝わる外の雑音が嫌でも聞こえて来るのに、

今日に限って静か



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