君としてるのは恋じゃなくて。
「私はもうとっくに柴崎くんより遥のことが好きなの~…
って。」
「っ!!!!」
うごゃあああぁぁぁぁ
酔った勢いとは言え、
私、なんてこと言ってんの!?
「あと、
遥はすずと付き合ってほしい、
私じゃ遥を幸せにできない、
とも言ってた。」
「……っ……」
「俺と沢北が付き合ってほしい、って
それホント?」
分かってる。
矛盾してる。
だって、私は遥を好きなのに、
すずは柴崎くんが好きなのに。
「お前さ、
いつから俺のこと好きだったわけ?
まさか最初から俺に近づくために嘘ついたとか……」
「違うよ!!」
自分でもビックリするくらい大きい声が出た。
「……わりぃ……
さすがに言い過ぎた……。」
「ちゃんと、好きだったもん……」
泣きそうになって、
下唇をきつく噛んだ。