君としてるのは恋じゃなくて。
いっそのこと
この曖昧な関係さえ終わりになっちゃうかも。
ダメだよ。
それは、ダメ……。
「遥……。」
遥は返事をしなかったけど、
その目は私を捕らえていた。
「私のことは好きにならなくていい。
すずのことを好きなままでいい。
だから……
別れたくない……。
お願い……。」
私は狭い観覧車の車内の中で頭を下げた。
みっともないことなんて分かってる。
自分のプライドとかどうでもよくなっちゃうくらい
遥のこと、好きなんだよ。
応えて。
しばらく黙っていた遥が、
信じられないようなことを言った。