君としてるのは恋じゃなくて。
放課後。
「遥、部活終わるの今日も待ってる。」
「オー……
あ、いや、
部活の後急ぎの用あるから、
先帰っていいぞ。」
「え、何?用って。」
「お前にはカンケーないこと。」
そうシレッと言ってしまった遥の言葉に私は地味にショックを受けていた。
「あ……そう……。
分かった……。」
「じゃな。」
「うん、また明日。」
遥は私がまた明日、と言い終わる前にグラウンドに向かって走り出した。
あーあ……
今日はすごく嫌な日だったな。
楽しくなかった。
今の一言で全部。
今日は家庭科ですずとマフィン交換しあって食べたこととか、
遥にお弁当美味しそう、って言ってもらったこととか、
小テスト満点だったこととか、
嬉しかったこと全部吹っ飛んだ。
なんでたった一言で
私の丸一日が嫌な日になっちゃうんだろう……
小さくため息を吐いて
家路をゆっくりと歩いた。