君としてるのは恋じゃなくて。
遥に着いて行くと、
もう夕方からか、
人気の少ない公園にたどり着いた。
「公園?」
「いや……公園じゃなくてもいいんだけどさ。」
「何したいの?」
「やっぱ完璧に忘れてんな。」
私の頭の上にクエスチョンマークが浮かび、
首をかしげた。
「何?何の話?」
遥は一歩前に出て、
私との距離を詰めた。
顔が火照り、緊張してくる。
遥は私を見て穏やかに微笑んで、
静かに私の耳元に顔を近づけた。
「誕生日、おめでとう。」
耳元で優しく囁かれたその言葉に
私は声にならない声を発した。