君としてるのは恋じゃなくて。
居眠り
「遥。今日も部活?」
「おお。」
授業が終わり、放課後、
私はすぐに遥に話しかけた。
私の胸元にはハートのネックレスが光っている。
もう傷つくのは慣れっこだから、
これ以上深く考えないことに決めた。
私は遥の彼女じゃないけど、
私と遥は付き合ってるから……。
「じゃあ待ってる……「芹ー!!」
声のした方を振り向くと、
重そうなプリントを抱えたすずが教室の入り口に立っていた。
「すず!どうしたの!?」
すぐに駆け寄り、プリントを半分持つ。
「これさ、先生にアンケート集計頼まれたんだけどさ、
保育園にいる妹が熱出しちゃって……
それで……
私……行ってあげないといけなくて……。」
いつもとは比べ物にならないくらいすずが焦っているのが私にもわかった。