君としてるのは恋じゃなくて。
スヤスヤと気持ち良さそうに眠る芹。
幸せな夢でも見てるのか、
口元は緩んでいた。
もう少し寝かせといてやるか。
最終下校時刻までまだ30分はある。
喉渇いたしジュースでも買ってくるかな……。
自分の机に置いておいた荷物の中から財布を取り出す。
教室を出るとき、
振り向いて芹の顔を見る。
……無防備なやつ。
って言うより色気ねーやつ。
俺も思わず口元が緩んだ。
誰もいないのに恥ずかしくなって、
ごまかすために咳払いをして自動販売機へ向かった。