君としてるのは恋じゃなくて。
芹side
「……ん……」
目を覚ますと、教室の時計は17:45を回っていた。
う、嘘!!
最終下校時刻まであと15分じゃん!
ていうか遥は……?
辺りを見回すが、遥の姿はない。
遥の机には相変わらず鞄がかかったままだ。
え、じゃあ帰ってきてないってこと……?
なんで……。
窓から見ても、もうグラウンドにはほとんど人がいなかった。
その残った人たちの中にも遥はいない。
どうしようもできず、
教室内で5分ほど待ってみても、
廊下からは物音ひとつ聞こえない。
グラウンドに残っていた人たちも帰ってしまい、
周りは一気に静かになった。