君としてるのは恋じゃなくて。
遥side
結構時間かかった……。
スポーツドリンク売り切れてばっかだし。
俺は自分のスポーツドリンクと芹のオレンジジュースを持って
教室に戻ろうと急ぐ。
戻ったらさすがに起こすか……。
「今から俺と飯でも行かね?」
「いいです……」
ん?
誰かいる……。
声のした方向をとっさに見ると、
暗くてよく見えないが
男女二人が手を繋いでいるようだった。
ナンパか……。
仕方ないから声をかけようとすると、女の声が
「離して下さいっ」
という大きな声に変わった。
え……
今の声……。
もう一度暗がりの中の二人をよく見る。
「……せ、芹……?」