君としてるのは恋じゃなくて。
「いてっ」
芹の頭にチョップを入れた。
「何すんのー!?」
なんだ、すっかり元気じゃん。
「お前がアホすぎるから。」
「意味わかんないし……」
「だろーな。
立てるか?」
芹は目の周りをごしごしと拭い、
ゆっくりと立ち上がった。
コイツ……ちっさ……。
「チビ。」
「ハァッッッ!?
さっきから何!?
傷ついてる子をさらに傷つけてどーすんのよ!」
「いや、悪い。
口が滑った。」
「つまり本音ってことでしょー!!」
芹は俺の腹をグーで殴ってくる。
本気でないにしても、
その力の弱さに驚いた。
芹は
女……。
当たり前のことなのに
どうして今、
それに初めて気づいたような気がするのだろう……。