君としてるのは恋じゃなくて。
先生の入場で一旦教室は落ち着いたが、
芹は隣の席でいまだに悔しそうに唇を噛んでいる。
「じゃあ、以上で終わりー。
授業遅れんなよー」
先生の掛け声と共にクラスのやつらも散っていく。
「芹。」
「…………。」
「悪かったよ。ちょっとからかっただけ。」
「ちょっと!?
あたしが遥のこと……好き……だからって……
あたしで遊ばないで!」
「ハイハイ。ごめん、ごめん。」
謝っても、
芹はまだ膨れっ面で俺を睨んでいる。
ホントおもしろいな、コイツは。
芹の髪を優しく触る。
「な、何!?
またからかうの!?」
「いや。」
「なによ……もう……。」