君としてるのは恋じゃなくて。
「芹。」
ちょっとビックリして、
私は遥のブレザーを握った。
「何?」
「正直に言う。
お前は特別可愛いわけでもないし、
沢北と比べれば全部劣ってると思う。」
「ハ!?
な、何それ……」
ムカついて、遥から離れようとしたけど、
遥は今まで以上に私を強く抱きしめた。
「でも、
沢北よりも、
ずっとずっと好きになった。」
「っ……」
好……
き……?
何かを考えるより早く、
私の頬を涙が伝った。