君としてるのは恋じゃなくて。
「う……嘘……。」
「嘘じゃねーよ。」
だって……
だってこれは、
何度も何度も夢に見てきた……
夢でしかあり得ない光景なんじゃないの?
でも、確かに
私の後頭部と腰には遥の温かい手がある。
「……私も……
す、
き……。」
「知ってる。」
もうほとんど私は自分で立っていなかった。
全体重遥が支えてくれている。
悪いと思いつつも、
私は溢れだす涙をできる限り流さないようにすることで必死だった。