君としてるのは恋じゃなくて。
「でもさ、ずっとってどこまでかな。
それを思うと……
すごく不安だ。」
「不安?」
「うん。」
いつか来る別れをもう心配している。
今一緒にいるのに
どうしてそんなことばっか考えちゃうのかな。
「じゃあ着いてこい。」
「え……」
自分の心臓がひとつ
大きな音を立てて跳ねるのが分かった。
「高校出ても、
大学に入っても
俺と一緒にいればいい。」
「それ、プロポーズ?」
「ま、そんなとこ。
……
高校出たら、一緒に暮らそう。」
全身が心臓に向かって縮こまるような気持ちになった。
きっと
幸せってこういうのを言うんだ。
「ハイッ……」
私も痛いくらいに強く
遥を抱きしめた。