君としてるのは恋じゃなくて。
「……っ……」
「あれっ?芹!!高梨くん!!」
俺と芹は声のした方を同時に見た。
沢北たちがこっちに向かってくる。
隣で芹が覚悟を決めたように唾を飲んだ。
「……わぁ!偶然だねっ!
二人は今帰り??」
芹から出た不自然な明るい声が
どうしようもなく悲しかった。
「そうなの!二人も?」
「うん。」
「あ、柴崎くん、紹介するね?
この子が私の友達の保科 芹で、
その彼氏さん高梨くん!」
沢北は俺たちを柴崎に紹介した。