君としてるのは恋じゃなくて。
普通彼女本人がいる前でこういうこと聞かないよね!?
「……え、えと……」
ホラ、柴崎くん困ってるし!!
すずも私を不思議そうに見てる。
遥は……
これは「何やってんだバカ」って顔ですね。
分かってるよ!
自分でもスゲーバカなこと言ったってわかってる!!
少しの沈黙の後、
柴崎くんはまっすぐ私を見て言った。
「うん。好きだよ。」
その言葉を聞いて私が最初に思ったこと。
それは、
『悲しい』じゃなくて、
『すず、良かったね。』だった。
私の中の柴崎くんへの恋愛感情は全くと言っていいほど
きれいさっぱり
消えていた。