君としてるのは恋じゃなくて。
「よ、良かった!
すずは私の親友だから!
柴崎くんがちゃんとすずのこと好きでいてくれて良かったよ。
これからもすずのことよろしくねっ」
「ああ。」
柴崎くんは優しく私に笑いかけた。
あ……
やっぱりさっきのは言い過ぎた。
『好き』っていうのだけじゃなくても、
気持ちがきれいさっぱり消えてしまう、
なんてことはないんだね。
やっぱり柴崎くんは『好きだった人』だ。
なんとも思ってなかった人になんて
できないな……。
「芹。
俺のジュース買ってきて。
金は後で返すから。」
私のことを思ってか、
遥がそう言った。