君としてるのは恋じゃなくて。




「ねぇ遥也ぁ」

「高梨!このアプリ知ってる!?」



俺はあっという間に女子に囲まれてしまった。



沢北と話したいんですけど……。



なんて言えるわけもなく。




完璧に沢北と芹と隔絶された。




しばらく他の女子と話していると、

部屋の片隅が少し騒がしくなってきた。



それはワイワイって感じじゃなくて、

ザワザワみたいな感じ。



「おーい、どうかしたか?」



気になってザワザワの方へ行った。


「いや、それがさー……」


気まずそうに俺の顔を見る斎藤。




そこには驚きの光景が広がっていた。



「せ、芹!!?」


「……あっ、はるだー」




芹は真っ赤な顔で斎藤の腕に絡んでいた。



でも、

それはすぐに照れてるから赤いんじゃないと分かった。




「お前、酔っぱらってんの?」


「酔ってねぇよ、バーカ」



芹はより一層斎藤に絡み付いた。





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