君としてるのは恋じゃなくて。




「ほら、布団入って寝ろ。」


どこが芹の布団か分からなかったから、

手近な布団にとりあえず入れた。



「やだ……。

寝たくない。眠くない。」



「いいから寝ろ。

お前酒癖悪すぎ。」



俺が離れようとすると、

服の裾を掴まれた。



「遥……遥……。

なんで……

まだ……」



「ハ?

何言ってんの?離せって。」



服の裾を掴む芹の手を離そうとすると、

芹が顔を上げて俺を見た。



その目には

涙が溜まっていた。



一瞬ドキッとしたが、

コイツ酔ってるんだった……。

と、我に返る。



泣き上戸?





< 93 / 262 >

この作品をシェア

pagetop