だいち、








───────......




「大地くん、全く変わってなかったわね」



テレビに夢中になっていると、お母さんが大地のことを話し始めた。





「相変わらずウザかった」


「ふふ。部屋から笑い声聞こえてたんだけど?」


「......」


「父さんも見たかったなー。そうだ、また昔みたいにバーベキューでもしようか」


「いいわね!」





両親の楽し気な会話に入っていけず、あたしは再びテレビに集中した。







バーベキューか。


よく大地にお肉横取りされて喧嘩してたな。




テレビに集中していたハズなのに、いつの間にか過去のことを思い出してる自分がいた。


そんな自分になんだか腹が立って、飲みかけの水をいっきに喉に流し込んだ。








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