だいち、
でもきっと、今のあたしの所持金は、普通の大学生より遥かに少ないんだろう。
あたしが暑さにうなだれている最中、他の皆は働いているんだろうから、当たり前だ。
だからといって、夏に働こうとは思わないけど。
「ただいまー」
家に戻ると、誰もいなかった。
なんだ、お母さん出掛けたのかな。
鍵もかけないで...。
あたしが出掛けてること、きっと知らなかったんだろうな。
部屋へ戻ると、エアコンの冷たい風があたしを出迎えてくれた。
その中で、買ってきたばかりのアイスを食べる。
「......」
夏休みが始まって、3週間ぐらい。
もうそろそろ、大地、帰ってくるのかな。
今年は来ないかな。
......彼女さんと、過ごすのかな。