だいち、
「......」
「......」
あたしも大地も、黙ったまま、降り続ける雨の音を聴いていた。
少しだけ濡れた髪の毛が首に纏わりついて、気持ち悪さを覚える。
髪の毛の先から、膝へと雨が滴る。
その滴が冷たい。
「...寒い?」
「ううん。大丈夫。大地は?」
「大丈夫」
「そう」
「風邪引くなよ」
「それは大地もよ」
「はは」
「......眠い」
「雨の音って眠くなるよな」
「......大地」
「?」
「.........」
「...なんだよ?」
「......」