だいち、
大地の声に、あたしは思わず恐れ慄いた。
その声には、明らかに怒りが混じっていたから。
ゆっくりと、大地の目を見る。
「...それ以上言ったら、理沙のこと嫌いになるよ」
その途端、心の中に重たいなにかの圧力がのしかかってきた。
ズキズキと痛んで、深い深い、真っ暗な底へ落ちていくような感覚が身体の中から襲ってきた。
「......好きだから、応援したいから、別れたんだよ」
「...っ...」
「自分の想いが、その人にとってこれから重荷になってしまうなんて、...理沙なら、嫌でしょ?」
「.........」
ポロリと、涙が落ちそうになった。
大地のその言葉が、静かに、優しく心に染み渡っていった、
だって、その気持ちが、よくわかったから。