だいち、









───家に帰って、お風呂と食事を済ませてから、自分の家のベッドにダイブした。




「...はあ」






小さなため息をついて、枕を抱きしめる。


大地、...きっともう、大丈夫だよね。
無理しないで笑わないよね。




窓の外をチラリと見ると、もう空は晴れていて、小さな星がいくつか見えた。


「......」



ベランダに出てみると、夏の夜の、あの切なげな香りがした。

すぅ、と吸い込んで、ふぅ、と吐き出す。



頭上に広がる星々に、目を輝かせる。








......ああ、でも。


まだ少し、心が晴れないままだ。











< 47 / 89 >

この作品をシェア

pagetop