だいち、
こんなあたし、いっそ消えてしまったほうがいいんじゃないの?
こんなあたしに想われてる大地が、可哀想だわ。
「......っ...」
ついに零れた涙が、足元にポタリと落ちた。
「───空、晴れてんな」
「!」
突然に、大地の声が聞こえた。
隣を向くと、大地もベランダに出て空を眺めていた。
「......そうだね」
慌てて涙を拭いて、平然を装る。
「......ありがとう」
「?」
「...さっき、嬉しかった。理沙がいてくれて良かったよ」
「......」
照れているのか、こちらを全く見ないままだ。