だいち、









─────...






「......ああ」







18時。熱も大体下がったので、コンビニへ行くがてら、散歩することにした。

夏のこの時間は、まだ全く暗くない。
けれど、今日は少しだけ小さな星たちが瞬いて見える。




コンビニで買ってきた飲み物片手に、いつもの公園へ立ち寄り、ベンチに腰掛けた。


公園には誰もおらず、あたしだけが、ポツンと座っていた。

遠くから聞こえる虫の声が心に響いて、落ちていく。





先程まで熱かった身体は、不思議な程に冷めていて、それがとても心地よかった。
指先が冷たい。


ふと頬に触れれば、そこから冷たさが全身に伝わっていき、余計に身体が冷めていった。





「......」



あと2時間程すれば、大地が行ってしまう。


そう考えると、喉の奥がぎゅっと締められたようになった。










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