だいち、
「...なに?」
「......大地の手は、あったかいね」
「...」
ねえずっと、握っていてほしい。
「......ん」
優しく漏れた言葉が、あたしの冷めた全部を愛撫するように。
ああ、だめ。
息が震える。
今にも泣いてしまいそう。
「理沙」
呼ばないで。
「...もう少し、ここにいようか」
早く何処かへ行って。
「......うん」
やっぱり、ずっといて。
離しては、引き戻して。
抵抗しては、甘えて。
結局あたしは、大地に溺れたままね。