だいち、
「...俺、理沙がいて良かったなって思う」
「......」
「いつも理沙に助けられてた」
「...なに、急に」
「......別れたとき。理沙に全部話して、恰好悪いけど泣いて、すっごい気分が楽になった。背中撫でてくれて、安心した」
「...」
「もう子供じゃないのにって、恥ずかしい気持ちはあったけど。嬉しかったよ」
「...」
「...昔も何度も、助けられて。昔は理沙のほうがしっかりしてて、俺よりも背が高かったよな」
「...」
「でも今は、俺のほうが背高いし、力だってある。頭だって理沙よりいいし、昔よりずっとしっかりしてる。...はず」
「...」
「...理沙がなんかに苦しんでるんなら、悩んでるんなら、助けたいよ」
「......」
「なんでそんな強がるの」
「......」
「俺に話したくない?」
「...なにも、苦しんでないし、悩んでないよ」
「......嘘つくなよ」
「嘘じゃない」
「なあ、気付いてないと思ってた?中学ぐらいのときから、ずっと、...なんか悩んでるじゃん」
「......」