だいち、
「理沙の笑顔がなんか違うんだよ。どこか自分を抑え込んでるみたいでさ」
「...」
「でもその頃、俺、どうしたらいいのかわかんなかったし、理沙、なんも話したりしてくれねーから、ずっと何も聞かなかった」
「...」
「いつか理沙が話してくれるの待ってた」
「......」
「でも、なんだよ。...今日、今までで1番...」
「大地っ」
「...」
大地の言葉を遮るように、少し大きな声で名前を呼んだ。
「......何もないよ」
笑いながらそう言ったら、大地は驚いたような、悲しい表情をした。