だいち、
嗚咽が、上手く喋らせてくれない。
奥歯がガチガチと震えて、舌も回らない。
怖い、怖い、怖い。
大地を掴む手が、大きく震える。
「...っ、ばか...なんで、こんなこと......大地のくせに...っ」
「......」
この手を、少しでも離したらいけない。
離してしまったら、すぐに大地がどこかに消えてしまいそうで。
ぎゅっと、手に力をこめた。
「...ってーな...そんな、掴まなくても...どこも行かねーよ......」
「......っうっ、...やだ...あたしなんか助けて、なんで...なんで、大地が...っ」
「...んなこと、言うな...」
「...っ...ごめんなさい」
「...?」
「......あたし、...なんで、こんなに可愛くないんだろう...大地に迷惑ばっかかけて......も、やだ...あたし......あっ...」