だいち、
『今日、そっち、星綺麗?』
「うん。いつにも増して」
『なんか今日、流星群見れるらしいぞ』
「えっ、本当?」
『本当。深夜2時頃がピークだってさ』
「へえ、起きていようかな」
『はは、言うと思った』
「......もしかして、それ言うために電話してくれたの?」
『ん?んー、...ん』
「......ふふ」
『...なに笑ってんの』
「...それってちょっと期待してもいいってこと?」
『...期待、って......あーっ、もう、恥ずかしいからそういうこと言うなよ!』
「だって嬉しい。...大地の声、久しぶりに聞いた気がする」
『...おう』
「......ん...ね、今年も忙しい?」
『...んー......今年、正月...そっち行けるかも』
「本当?」
『うん』
「...じゃ、待ってる...ね...」
段々と意識が遠のいていく。
瞼が重くなって、視界もぼやけてきた。
...ああ、大地の声、本当に久しぶりに聞いたなあ...。
そっか...お正月、帰ってこれそうなんだ...。
じゃあ、会ったらなんて言おうかな?
どんな顔していようかな?
『...理沙』
会えることが嬉しくて、きっとあたし、ずっとニヤニヤしているんだろうな。
馬鹿にされそうだ。...少し悔しいから、真顔で迎えてあげようかしら。
『...寝たの?』
ああ、でもきっと...無理なんだろうな...。
絶対に笑ってしまう...だろうし...