だいち、
「理沙の母さんも相変わらずパワフルだよな!
さっき家に荷物置いて母さんと喋ってたら、怒鳴り声聞こえてきたし」
「当たり前でしょ。隣なんだから、多少は聞こえるわよ」
「いや、そんなんじゃないから!
でも、久しぶりに聞いてすげー懐かしくなった」
「...大地はホームシックだからね。小学校の頃の一泊二日の旅行の時なんか、家出る前ずっと涙目だったし」
「それいつの話だよ!?もう俺は成長したからー?
理沙こそ、いつまで親に甘えてんだよ?」
「はあ!?甘えてないし!」
「甘えてるっての!バイトもしてないんだろ?」
「しっ、...してない、けど」
「家の手伝いもしてねーんじゃねーの?」
「買い物ぐらいはやってるし!もう、大地うざい!大地のくせに!」
「あははははっ」
なにがおかしいのか、突然に笑い出した大地。
なによ、こっちは真剣に怒ってるってゆーのに!
「...ふっ」
このやり取りが懐かしくて、馬鹿らしくて、思わずあたしも笑い出してしまった。