最悪から最愛へ
「大体何で来たんだよ。俺と渚ちゃんの邪魔しないでくれない?」


「何のためかって?紺野を守るためだよ」


「は?渚ちゃんのなんなの?」


「え?店長…」


ずっと俯いていた渚でさえも峻の言葉に驚いて顔をあげる。

峻は、理由の分かってない渚と山口に対して、説明をする。


「渚は俺と付き合うから」


説明にしては、簡単過ぎる。山口は納得するわけがない。


「は?どういう仲なんだよ?」


「いずれ結婚もするつもりだから、俺は渚を守る」


峻の独りよがりの考えに見えるが、渚の気持ちが向いていることを確信しているから、堂々と宣言できる。

しかし、驚いたのは山口だけでなく渚と小田もだった。


「え?結婚?」


「結婚ですか?」


渚と小田がほぼ同時に言う。


「おいおい、どんな妄想だよ。渚ちゃんまでびっくりしているじゃないか。どういうことだよ?」
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