最悪から最愛へ
「お疲れさま、青田店長」


「清水マネージャー…お疲れさまです」


「相変わらず元気そうね。ちょっと店内を見回るから、案内してくれる?」


「分かりました」


清水春佳。峻より2つ年上で本部に所属しているエリアマネージャー。峻の元彼女である。別れてから、2年は経っているが。


「あ、清水マネージャー。お疲れさまです」


「お疲れさま。小田くん、青果はどう?問題はない?」


「はい。最近は何事もなく落ち着いています」


小田は春佳と峻が付き合っていたことを知っていた。別れた二人だから、心配は無用なのかもしれないが、春佳の男関係で良い噂を聞かないので気になった。


「青田店長は今日、早番なのね。私も今日はここで終わりで直帰の予定だから、食事でもしない?」


春佳の誘いは付き合っていた頃から、いつも突然で気まぐれだったことを峻は、思い出す。振り回されていたことも。
< 196 / 236 >

この作品をシェア

pagetop