最悪から最愛へ
店長という立場
峻と渚がキスをしてから、10日が経った。
2人はあのキスのことだけでなく、泊まったことでさえもお互い誰にも話していない。
渚は、ただの事故だと思い込むようにしていた。峻への態度は以前と変わりなく、つっけんどんである。以前と変わらないから、誰も気にしない。
一方、峻は…何かと渚が目についていた。客に向ける笑顔。他の社員やアルバイト、パートと楽しそうにしている姿。自分には、見せない笑顔に苛つくばかりだった。なぜ苛つくのかは、分かっていない。ただ、普通に笑っている渚がおもしろくないのだ。
30代半ばにもなって、思春期のような苛立ちを感じる峻は、ある意味鈍感なのかもしれない。
「最近、カルシウムが不足している気がするんだよな」
休憩時間にそんなことをぼやきながら、カルシウムが多く配摂取できるという乳飲料を飲む。
「今からまだ、大きくなりたいんですか?」
2人はあのキスのことだけでなく、泊まったことでさえもお互い誰にも話していない。
渚は、ただの事故だと思い込むようにしていた。峻への態度は以前と変わりなく、つっけんどんである。以前と変わらないから、誰も気にしない。
一方、峻は…何かと渚が目についていた。客に向ける笑顔。他の社員やアルバイト、パートと楽しそうにしている姿。自分には、見せない笑顔に苛つくばかりだった。なぜ苛つくのかは、分かっていない。ただ、普通に笑っている渚がおもしろくないのだ。
30代半ばにもなって、思春期のような苛立ちを感じる峻は、ある意味鈍感なのかもしれない。
「最近、カルシウムが不足している気がするんだよな」
休憩時間にそんなことをぼやきながら、カルシウムが多く配摂取できるという乳飲料を飲む。
「今からまだ、大きくなりたいんですか?」