最悪から最愛へ
店内入り口までの距離が短かったので、すぐに戻ることが出来た。カート置き場に戻して、近くにあるバスケットの整理をする。
「どうぞ」
その客にバスケットを渡して、店内に入るように促す。
「そんな就業規則を持ち出して、冷たいこと言わないでよ。明後日、ご飯一緒に食べ行こう。奢ってあげるからさー」
「いえ。あの、そういうのは、困ります。申し訳ありませんが」
客に断るときは、優しく丁寧に…失礼のないように。
出来ることなら、強く断りたいものだけど、それは出来ない。一応断ったのだから、おとなしく引き下がってくれると助かるのだけど。
「内緒にしておけば大丈夫でしょ?紺野さん、いつも優しくしてくれるから、お礼だよ」
渚はこの客を特別優しくした覚えはない。どの客に対しても同じようにしているはずだ。
でも、自分だけが特別だと勘違いする客は、結構どこにでもいるものだ。
「どうぞ」
その客にバスケットを渡して、店内に入るように促す。
「そんな就業規則を持ち出して、冷たいこと言わないでよ。明後日、ご飯一緒に食べ行こう。奢ってあげるからさー」
「いえ。あの、そういうのは、困ります。申し訳ありませんが」
客に断るときは、優しく丁寧に…失礼のないように。
出来ることなら、強く断りたいものだけど、それは出来ない。一応断ったのだから、おとなしく引き下がってくれると助かるのだけど。
「内緒にしておけば大丈夫でしょ?紺野さん、いつも優しくしてくれるから、お礼だよ」
渚はこの客を特別優しくした覚えはない。どの客に対しても同じようにしているはずだ。
でも、自分だけが特別だと勘違いする客は、結構どこにでもいるものだ。