うつくしいもの
「そうですか……」
今回は残念だけど、
JUKEならばきっとこの先、
他の音楽関係者の誰かの目に止まって、
デビュー出来るはず
彼らなら、きっと
それくらい遠い存在になってくれたら、
また私もJUKEの音楽を楽しめる日が来るかもしれない
「で、俺、前からもう1つバンドを作ろうと思っていて」
「そうなんですね。
どんなバンドですか?」
「ボーカルだけが女の子の紅一点バンド。
君を、そのボーカルとしてスカウトしたいんだ。
本当はオーディションする予定だったけど、いいや。
君の声に惚れた!」
そう言って笑い掛けられるけど
えー、と声を上げそうなくらいに驚いたが、
驚き過ぎて逆に声が出ない
絶句してしまう