うつくしいもの
「菜々花は、俺を兄貴の代わりにしてたの?
俺と兄貴、顔は似てるもんね?
兄弟だから」
「違う……」
私は優雅を、
背後から強く抱き締めた
「――昔、私は涼雅に憧れた。
本当に涼雅は魅力的で大好きだった。
確かに、優雅は涼雅に顔は似ているけど、
私は優雅には惹かれ無かった。
涼雅しか目に映らなかった」
「――そう」
「この世界に入って、優雅と仲良くなって……。
あなたの優しい所や我慢強い所。真っ直ぐな所。
そうやって知って行く度に凄く好きになって。
優雅は優雅であって、誰の代わりでもなくて。
本当に本当に大好きで……。
もう別れるとか、嫌」
自分でも何を言っているのか分からなくなってきて、
泣けてしまう
優雅が本当に、
大好きで仕方ない